なぜタナシルくんが生まれたのか
巨匠
なぜタナシルくんが生まれたかっていうのは……
パラドックスのOさんから突然連絡があったんですよ。
初代編集長
あ~、社内報の創刊号作ってる過程の中で依頼があったんでしたっけ?
巨匠
そうそう。
私的な事情を言うと、依頼が来た時期が、経理業務がちょうど忙しい時で……。
なのに「巨匠さん、ごめんなさい。今日中にキャラクター出してください」って言われたんですよ。
で、「なんのキャラクターですか?」って言ったら、
社内報の「キャラクターを探せ!」のコーナー用のキャラクターを新しく作ってくださいって。
新人Y
え!?本当に突然ですね(笑)
初代編集長
カタログとか作ってる私を選んでこないあたりが、素晴らしいチョイス。
新人Y
(笑)
巨匠
Oさんから、なんでもいいからイメージをくださいって言われて、それでキャラクターを作ったの。
―――巨匠がおもむろにキャラクター原画資料を取り出す――
初代編集長
ちゃんと原画取ってあったんですね!さすが!
巨匠
そう!だって私、キャラクター作るなんて最初で最後だろうなと思って、思い出にとっておいたんですよ。
新人Y
そうですよね。キャラクター創る経験なんて人生で中々ないですよね。
巨匠
でも、(原画見せるの)恥ずかしい……。私これみんなに見せるの初ですよ!
初代編集長
私も初めて見る。
新人Y
初出しなのにネットに大公開で大丈夫ですか?
―――
新人Y
なんか裏、透けてますね。
初代編集長
明らかに裏が帳簿。
巨匠
そうそうそう。これ経理しながら、裏紙片手に何個も何個も描いて、成功版を切り抜いて貼ったんです。キャラクターのイメージが頭の中でできても、普段絵を描かないから、形にするのが難しくて……
初代編集長
おかげで、この紙一枚で「経理の人が描いたんだな」って一発で伝わる良い資料になりましたね。
――
巨匠
私は最初、この忍者を推してたんです。
巨匠
「キャラクターを探せ!」ってコーナーなら忍者が潜んでたら良いかなと思って。依頼を受けてすぐこれだ!と思って迷いなく描きました。
初代編集長
確かに1人だけ背中に棒ばかりがあるとか、設定がきちんとしてますね。
巨匠
でも王子も良いかなと思って、これも出したんです。
初代編集長
スカーフですって書いてある。
巨匠
それで、もう一個くらいいるかな?と思って、適当に描いたのがこれです。
新人Y
タナシルくん!(笑)
初代編集長
じゃあ巨匠的にはダークホースが選ばれちゃったんですね。
巨匠
「適当に」はさすがに言いすぎたかもしれない(笑)
でも、これからたくさん描くなら、シンプルなキャラクターの方が良いよな~と思って、マル描いてT書いて、顔描いたみたいな。
おかげで新人Yも記事用のタナシルくんをたくさん描くことができました。